オタクのハートはもう限界だ

ねこ二匹と暮らすサッカー大好きおたく社会人の片思い※年下彼氏にクラスチェンジした!

人混みで手を繋いだ

思い出しただけでもハートが爆発しそうである。

とにかくメモ程度に書く。

 

 

ジュンタロウは人混みが苦手だ。

 

暗黒の脈なし時代から「あんなとこ行く気なならんな」と、聞いてもいないのに夢と魔法の王国へのサツイめいたものを出してきたくらい苦手である。

 

 

そんなジュンタロウがこのたび、夜桜観察にデビューしたのだがそれはもう激混みスポットであった。

 

 

ジュンタロウの街は観光地、私の街はビジネス街なのでそれぞれ楽しみ方や遊び方が全く違うのだが「桜の綺麗な場所」というのは共通していて、今回の場合は「城」である。

 

 

ライトアップされてるらしいから行こうぜと急に話が降って湧いたのだが、そういう観光地やら映えスポットやらに誘うのは大体奴だ。

 

 

関係性の決定打に欠ける以外、奴は断じて受け身ではない。

これは本当に不思議だと心底思う。

 

 

私はいわゆる「人を誘えないタイプ」なので、非常に嬉しいのだが「自分が一方的だ」と相手に思われがちだ。

 

 

そうならないよう誘ってもらえたらノリノリで行くし、観光地の紹介は喜んでする。リサーチもかなりする方だ。

役割分担だと思うようにさせてもらっているが、いつか崩壊しそうだなとこの危うさを少し反省しているところだった。

 

そんな中で今回は「誘う」「見つける」「決める」を全てジュンタロウが行ったから少し面食らった。

 

 

そんなにやる気MAXで受け入れてもらってよいものかと、相変わらず謎に予防線を張ってしまうが相変わらずノリノリで向かったところこれである、激混みだ。

 

 

しかも夜桜、つまり夜だ。なにも対策をせず行くと間違いなく普通にはぐれる。

 

かつて、魚市場に行ったとき私は何の下心もなく奴の服の裾を掴んだ。

そのとき奴は放置した。

 

まあ今回もそうなるだろうなと思い、ただただ「やばいはぐれるわこれ」の気持ち一心で裾を掴んだら……というのが顛末だ。

 

 

すごく浅く繋いだと思う。力はほとんど入っていなかったように思う。

 

 

私はあまり、手を繋ぎたいと思うタイプではない。

というか相手に合わせる。

繋ぎたいと言われたら繋いだし、そういう雰囲気でないと思ったら繋がない。

 

 

しかし、相手はジュンタロウだ。

20年、頭から離れていない人物が手を繋いでいる。

 

 

この衝撃はちょっと、忘れられそうにない。

 

 

そのあとは、帰り道の同じようなところでまた繋がれた。

行きも帰りも人混みがなくなったところで離されたが、恥ずかしくなってしまいそれについては話題にすらできなかった。

 

 

 

4月も桜も大の苦手であったが、この記憶でさらに苦手な方へ転がらないのを祈る。

 

 

こうしていろいろ出掛けるたび「前妻と既にしたことや見たことがあることだろうな」とモヤッとすることがあるのだが、今回は「初めて来た」を連発していた。

 

 

 

初めてを共有できるのは素直に嬉しい。

これからも増えていければと思う。

 

 

 

 

槍玉に上げた夢と魔法の王国には来週行く。

最後の最後まで「本当に行くのか?」と頭を捻っていたが奴は本気らしい。

 

 

2024年4月、何か起こるんだろうか。こわい。

私もやってたわ

何をかというと「トイレやお風呂にスマホを持っていく」「画面を下に向けて置く」である。


先日初めてジュンタロウにこれをやられてオエっと思っていたのだが、私も堂々とやっていた。ごめんとしか言いようがない。

 

 


ジュンタロウの長かった離婚調停が終わった……らしい…

 

 

「らしい」ってなんだそれ、というかんじだがそうとしか言いようがない。

私が「あれ?そういえばこういう雰囲気で合ってるんだよね?」とそれを話題にしたのは、内容確認のための一度だけだ。

 


だから具体的な流れやらなんやらはさっぱりわからないし、というか知りたくもないから一切聞かなかった。

 

 

ならなぜ「終わった」と知っているかと言うと、離婚調停におけるターン制バトルのターン都度でジュンタロウが連絡してきたからだ。

 

あのときの情緒不安定っぷりといったらなかったぞ~ガハハ~と数年後笑って話せる仲になっているのか離れているのかまったくわからない。


しかも「この調停の落としどころはどうするつもりなのか」という肝心なことも聞かなかったため「え、どうする気なん?裁判にするん?手打ちんにするん?もしくは再構築か?え!?」と私は大混乱した。

 

聞かなかった私も悪いが、具体的な内容を話そうとしなかった奴とは痛み分けにしたい。

 

「うまくいくかわからないことを人に話すと失敗する」的なジンクスを私は信じるクチなので、そういうものだったと思うことにする。


という、紆余曲折あったがひとまず法的な手続きを残し奴は名実ともに「一人身」となった。


すると怖いのがこれだ。

 

「普通の男女としての交流が始まる」

 

これに尽きる。

 

 

 

正直、私は役割を終えたに近いはずだと思っている。


辛いときに支え、次の幸せをつかむまでの腰掛けであればいい…的なきれいごとを本気で考えてもいる。


困っている人を助けるのは当然であって、これは親切でもなんでもない。


それに、支えたからといって見返りなんて絶対に求めたくないし、それが奴の行動指針になってはいけないと思っている。

 

 

 

だからこのやり取りに私自身の感情は入れたくない。

 

 

 

そしてそれ以上にやはり、惚れたくないという自己防衛が否定できない。

 

 

 

初めて私に接触してきた際に「次の相手が見つかるかどうか」と口にした時点で、私はそもそもの候補者リストになかった。


寂しがりやの奴が現在の遠距離に耐えられるとは思えない。


弱みを全部見せてくれているのかと考えると疑問がある。

 

 

 

こんな状態の男に身を砕けるほど私はお人よしではない。

 

 


ただジュンタロウと遊んだり交流したりしていてストレスがなかった理由は「他の誰かと連絡を取っている印象のなさ」であった。

 


これはわりと自分の中で重要項目であったのだと今思えば確信できる。

 

 

トイレに行くとき、映画を観ている最中、ちょっとした離席……奴は絶対にスマホを置いていくし、画面は上向きだ。


一緒にいるときは時計を確認する以外でスマホ操作をほぼしない。

 

 


私は束縛こそしないがかなり嫉妬深いタイプだ。こういうのは非常に嬉しく感じたし安心したものだ。

 

 


しかし今はどうだ、どこにでもスマホを持っていくし常にポケットにある、何かを着信するときの振動がソファに伝わる、隙を見て何かを返信する…

 

 

 

気になるうううあああ~~~と脳内で私が頭を抱えている。

 

 


実は春、ジュンタロウと出かける予定が複数ある。

 

このモヤモヤに耐えられるのか?と今からすでに心配だしかなり億劫だ。

 

とはいえ相変わらず私たちの関係性に名前はついていないし、私から何かを頼む義理はまったくない。静観しかない。辛い。

 

 

といいつつだ、主語を転換してみるとタイトルの通りにある。

私はスマホをトイレに持っていくしお風呂にも持っていくし必ずポケットだ。さらに着信も多い方である。

このあたり、意思疎通はいつかしていきたいと思う。

 

 


ちなみに私が風呂場で何を見ているかと言うとピクシブの二次創作である。
断じて他の異性ではない。

限界だよいろいろと

メンタルブロークンするかと思った…本当にやばかった…

 


今年のサッカーの開幕戦は結局ジュンタロウと二人で観に行ったが、寒すぎたし負けたしで散々であった。


しかし私たちはひたすら笑い転げていたし、凄まじい人ごみや物販の大行列に品切れ、試合の結果といったものに左右されず楽しむことができた。

 

 

私たちが喧嘩をするとしたらどんな理由になるんだろうか?
「この関係はどんな名前なの?」と聞くときだろうか。

 

 

おそらく私からは聞くことがないので、そんな日は訪れないかもしれない。

 

 

そう、ジュンタロウは私の家に二泊三日遊びに来ていたが今回も一切の進展はない。

 


私たちの間に流れる空気が甘くなった瞬間、この関係は不倫となる。

 


これが暗黙の了解なのか、はたまた私だけが自分に課しているけじめなのか、ここの判断は正直に言うとまだついていない。

 


友人に話すと「それ絶対あんたのこと好きだよ」と返事をくれるが、未だに私の中では「好きになりたくない相手だ」という想いがうずまいている。

 


厄介な相手に思い出されてしまったなあと、改めて感じる。

 


とはいえ「諦めが前提」というおかげで私は気持ちを伝える以外の我慢というものをほぼしていない。

 

好かれようが嫌われようがどうでもいい精神だ。

良い言い方をしたら、飾らずに接するともいう。

 

 

ジュンタロウがある日「あと30分で無効になるの某大手ECサイトのポイントが一万円分くらいある」というので
「それってフリだよね」と言いながら照明やらスイーツやらのURLを送りまくった。

 

 

自分で言うのもおかしな話だが、このやり取りを奴は間違いなく面白がっていたように思えたしなんなら喜んでいた気がする。


「買わせる気だろ~w」「ええ~w!?」というあんばいだ。電話口だがよくわかる、お前笑ってるだろ。

※結局は買ってもらってはいない

 

 

奴の所得は、おそらくだが私より低い。

 


残業代がつくと言っていたし、職位的なものは私の方が上である可能性が高い。

 

 

だからこそ金銭的な意味で負担させたくないのだが、ジュンタロウはたまに贈り物をよこしてくれる。

 


私は「あれが好き、これも好き」という「好き」の感情を包み隠さずPRするタイプだから奴は私の趣味嗜好が手に取るようにわかっているはずだ。

 


ゆえに贈り物は今のところほぼ間違いなく「超嬉しい」「大当たり」の内容である。

 

 

お互いが「おもてなし」「歓迎」といった「相手をちやほやすること」が好きな人間なので、ここのあたりでいつも大盛り上がりしている。

 

 

この状態に、「関係性」という付加が入ったらどうなってしまうんだろう。
永遠につくことがないまま過ぎていくんだろうか。

 

 

人と交流する楽しさ、人をもてなしたり人に尽くしたりといった幸せ、そういったものに気付かされてしまった私はかなり弱くなったと思う。

 


仕事に打ち込んでほどよく忘れつつ、しかし失礼のないよう日々を送りたいと願いばかりである。

 

嫌いな季節が来る

日記がものすごく飛んだが、私が失恋したとかジュンタロウが別の彼女を見つけたとかそういうわけではない。


単純に別の友人と喧嘩をして萎えまくっていた。正直今も怒っている。

しかしそれはまあいい。

 


ジュンタロウに関しては相変わらずグイグイ来まくる日々だ。


単純に暇をつぶしたいのか寂しさを紛らわせたいのか、本当に私のことを特別だと思ってくれているのか、ここは未だによくわからない。


とはいえまたおもしろいことが決まっていったので覚書をする。

 

 

 

私は春という季節が大嫌いだ。


自分が何も成せなかった時代というのが長年続いたのだが、春はどこに出かけても周囲があまりにキラキラと輝いていてすごく惨めだったのだ。

 


あの頃の疎外感、焦燥や絶望といった感情はすさまじいものがあった。

 


仕事はおもしろくない

最終学歴の分野をいかせなかった

給料も安い

一生このままでは絶対いられない

しかしそれを脱出する術も力もない

一生このままこの場所しか知らず死んでいくんだろうか

そんな人間に育ってしまって親に申し訳がない…………

 


将来に対して悲観しかない、そんなことを突き付けられるのが春だった。

 


プライベートに関してもだ。

 

 

花見をしながら友達と語らうなんてことはしたことがないし、桜を見上げて写真を撮るなんて思い出もない。

 


そういったコンプレックスが否定できないし無視もできない。

 


偶然だが辛い思い出も多く、とにかく春は私と相性が悪い。
花粉症で毎日頭が痛いし、自律神経も崩壊気味だ。

気付いたら涙が出てくる。

 

 

おそらく尋常じゃないくらいに苦手意識がある。

 

 

何もかもが輝く季節、心が死んでいるのは私だけだ。世界に反している。

そういった孤独が、暖かい風とともにやってきていまだに締め付けてくるようだった。

 

 


…というこのことは家族はおろか友人の一人にも話したことがなかったのだが、何かの拍子にジュンタロウに伝えた。

 

 

すると奴の返事はこうだ。

 


「じゃあ一緒に新しく良い思い出を作って上書きをしよう」

 

 

 


そんな甘いことが言えるのかお前は

 

なんの気もない相手にそれを言うようであれば悪魔だぞ本当に

 

自分と作る思い出が良いものになるというその自信はどこからくるんだ

 

そうなんだよ、ジュンタロウと作る思い出なら私にとって間違いなく素敵な思い出になってしまうんだよ

 

 


だから、その気がもしないのであれば、そんなことを言わないでほしい。

 

 

 


春が好きになるのか嫌いなままなのか、来月以降の自分のコンディションが怖い。

男ってこんなに甘いの?

ジュンタロウは優しくてマメだと前にも書いたが、奴の甘さは本当にやばい。

 

女子のオタクの何割がそうかはわからないが私はお腐りネタの方も十分嗜んでいる。

男女の恋愛沙汰よりジャンルとしてのBLに触れる機会の方が圧倒的に多い。

 

その中で「今まで付き合ってなかったけど、明確に恋人同士になった途端に攻めのゲロ甘っぷりが扱いがやべえ!!」と受けが狼狽える描写のある漫画があった。

 

確かに友達以上恋人未満の段階からある程度の甘さは漂うし、付き合うとなれば途端にそのレベルは跳ね上がるのは身をもって知っている。

 

 

 

その認識を持ってなお、しかも付き合いもしていないのに「やべえ!!」とビビらせてくる奴がいる。

 

 

 

ジュンタロウである。

 

 

 

奴の甘さはなかなかにすごいレベルだと思う。もはやお姫様扱いに近いとすら感じる。

こちとら四十路前やぞ?と言いたい。

 

いや、やめないでほしいとは思っている。正直満更でもない、断じて。

 

 

 

私は一時「もう1人で生きていく」と心に決め、昇給試験的なものは全部受けるし仕事は絶対に断らないしマンションも買うしでとにかく「どこからどう見ても完璧な女」としての自分を作り始めていて、おそらく実現したと思う。

 

そうなると職場では周りが全員ライバルであり顧客であり、要するに味方が少ない状態に陥りがちだ。

 

会社は私の仕事を増やすエネミーだし、上司は私の成長を促すため試練を与えまくる猛獣使いなのだ。

 

社会的に大切にされたという自負はあるが、人としてどうなのかというと怪しいのが私である。

 

 

なにより、人生を振り返って見てもいわゆる「女性扱い」はほぼされたことがない。

 

 

いじめっ子に「ブス!」と言われ過ごした子供時代、スポーツに染まりまくる青春時代、男女で仕事の分け隔て一切皆無のブラック企業時代と、なかなかである。

 

 

そんな中でジュンタロウはやばかった。

 

 

まず、絆創膏でも貼ろうものならどの位置でも気付いて「どうしたん?痛い?」と撫でながら聞いてくる。

 

 

初めてそれを目の当たりにしたときは「さ…逆剥けですね…」と思わず敬語で返した。

 

 

よりによって逆剥け……恥ずかしい。女性らしい繊細な手を維持するためにもハンドクリームを使いまくらねばならない…

 

 

アレルギー体質で蕁麻疹をよく出しているのだがそこについてもものすごく心配をされるし、頭痛持ちの「はは、慣れたもんですよ」というよくある頭痛に関しても心配の仕方がすごい。

 

 

もうひたすらにやべえ!!!!と驚き慄いている。

 

 

これを受けるとやはり「前のあれは脈なしだったな…」と謎の認識を強めるわけだが、男ってこんなに甘いの?という疑問もすごい。

 

男性側にも「女性ってこんなに◯◯なの?」というなにか疑問があるだろうが、今の私が抱くのはひたすらにこれだ。

 

甘くて胸焼け目前だが人生でほぼ初めてレベル、しかも他の誰でもないジュンタロウが、さらに「私」にこれなのだ。

 

 

生きててよかった……を噛み締める。

 

 

 

私は笑いの沸点が低いのだが、仕事はさっき書いた通りだし普段あまり人とつるむことがないので自分の笑い声をあまり聞かない。

 

しかしジュンタロウと話すと途端に大笑いしてしまい、オラウータンか何かがするような「手を叩いて大口を開いて爆笑」とかいうことをしてしまう。

 

とにかく品性がない、うるさい、下品だ……と感じてしまいひたすらに恥ずかしい。

しかし止められるものでもなくかなり困っている。

 

こればかりはしょうがないと思いたい、いややっぱりただただ恥ずかしい。

 

あんまりに繰り返すのでもう諦めて「もうやだあオラウータンみたいな笑い方しちゃうーー品がないーー」と泣きついたことがある。

というか普段から泣きつきまくっている。

 

 

最近、それに対しての奴の返事はこうだ。

 

 

「それが見たいから話す」

 

 

……甘過ぎる…オラウータンもびっくりである。

サッカーサンキュー

今日はいよいよサッカーのA代表の試合だ。

 

歴代最強とか言われているが、負け試合や「決定力不足」と言われていたころの泥仕合に慣れた自分は「これほんとにウチのチーム?」と未だに違和感がある。

 

とはいえ、新しくサッカーにハマった人にはとっつきやすいはずなのでそこは嬉しいなと感じる。

私の周りでも、サッカー漫画が流行ったこともあり「サッカーに連れて行ってほしい」という友人が増え、中にはガチ勢になってくれた子もいるのだ。

好きな文化の発展は非常に嬉しい。

 

話題運びが若干強引だが、ジュンタロウとの再会~距離を縮めていくこの過程でもサッカーがかなり大きな役割を果たしてくれていたように思う。


まず、初めて通話したときに「どうも…おれです…」とゾンビみたいな話し方をしていたジュンタロウが大声で爆笑した話題はサッカーネタだ。

 


Jリーグ界隈は、実はわりと頻繁にいろいろと騒動が起こる。


サッカー界隈に慣れると何か事案があっても「またかよー」という程度で終わるのだが、慣れていない人間からするとドン引き案件であった…ということがまま起こる。


ジュンタロウが電話をかけてきたちょうど一か月前、その「またかよ案件」の場に偶然私がいたのだがその話で大いに笑いを取れてしまったというのが爆笑のきっかけだ。


後から聞いたが、その電話の翌日職場に出勤したジュンタロウは「(前の日まで●にそうな顔をしていたが)何か吹っ切れた顔をしているな」と言われたらしい。
あの程度の笑いでそこまで表情に変化があるなんて、どこまで心がカラッカラのスポンジだったんだろうかとかわいそうになる。


それはそうと、私はジュンタロウへの想いが10年越しの未練なのか同情なのか好奇心なのかさっぱりわからないままサッカー観戦に誘った。

 

偶然であるがその3週後に私が応援するチームのホームゲームがあったのだ。しかもノベルティが無料配布される試合であったからどうしても行きたかったのに、いつも一緒に行っている友人のアヤに同行を断られていたのだ。
(アヤがサービス業従事者なので、私のサッカー観戦は大体半分の割合でソロである)


「っていうことでどう?」とものすごくフランクに聞いたと思う。ノリは「飲み行こうぜ」のそれだったはずだ。


とはいえ「まあ来ないだろうな」と思っていた。ジュンタロウが私の家に来てさらにサッカーを観て帰ろうと思うと2万円ほどかかる。
10年前の友人との時間にそんな出費を出そうと思うだろうか?そもそも一泊大前提だし?と思いつつ聞いたら、二つ返事だった。

 


「え、いくいく~」

 


……10年前は「忙しい」「お金がない」とか言っていろいろと断ってきた男だ…あれほんとに脈なしだったんだな……と正直がっくりきたが、とはいえ「やった~サッカー観に行く同行者見つけたぞ~」の感動が大きかったので傷ついた乙女心が緩和されたのを覚えている。


じゃあ準備するねと電話を切り、そのあとで何度かLINEもしたが結局私がチケットを購入したのは「もうすぐ売り切れるけど大丈夫?」とクラブチームのメルマガが送られてくるくらいのギリギリのタイミングであった。

 

「本当に来るのか?本気なのか?」と疑っていたのだ。

 

スピリチュアル記事でも書いたのだが、私は自信というものがなかなか持てないタイプなのもあり素直さが枯渇している。自分にとって肯定的な出来事であればあるほど、どうしても否定する癖がある。

 

結局のところ、自分が傷つきたくないのだ。私はプライドが高く、見栄っ張りで、それでいて傷つくのが怖いという非常に面倒な性格をしているためこんなことになっているのだ。


だからこそ占い師に「問題はあなた」と言われるんだなあと今なら思うし、ここを自覚し強く意識している今現在はちょっと緩和しているかもしれない。

 

ということで、サッカーを起因に繋がり始めた私とジュンタロウの話であった。

 

ほかにも「いいねそれ」「なにそれ」「めっちゃ興味ある」という肯定的な反応があった話題は「海外旅行」「映画」だが、これはまた別で書きたいと思う。

 

10年ぶりに再会したジュンタロウはとにかく外部刺激に疎かった。

 

私はエンタメ方面に趣味が非常に多いうえ、最近発覚したのだが非常に好みが似ているためにそこのデコボコがうまくハマったのだろうなと今でも思う。


私は付き合うとか結婚とか、そういうもので「何かを妥協した状態」は絶対にしたくないと考えている。


相手も同じ考えの人間を選んでいたから、誰かとの交際中もあまり我慢をしていなかった。

相手も我慢していなかったから、会うのは月に一回というような場合もあった。

 


だが理想は違う、本当は「一緒に感動を共有したい」と願っていた。
実を言うと今、家族や同性の友人以外とでそれを初めて体験してしまっている。

 


こんな楽しくて幸せな時間を私に与えておいて、振ったら許さないぞという気持ちは今から二か月程度前がピークであった。
つまり、脈がわからなかった頃である。

 

あの頃の自分に言いたい。

 

「まだ決着がついていないが拒絶はされないからとにかくやりたいことをやりたいだけやってればいいよ」
「そいつ、私とサッカー観るために四千円のサブスク入るよ」

告白さえあれば祭囃子だった話

ジュンタロウの離婚調停が終わらない以上、私たちの関係には名前がつかない。

おそらく奴も、これをひとつのけじめとしているのであろう。何も起こっていない。

 


もし万が一どこからか聞き取りをされても「え、付き合ってなんてないですよ」と答えられる潔白の身だ。それはそれでかなり寂しいが、最近はもはやどこか共通認識のようになっているように思う。

 

前にも書いたが、ジュンタロウの行動や言動に「これは脈ありだろう」と思うようなものが出てきたのは再会から二か月が経過した頃だ。
それまでは間違いなくお互いが「無」であったように思う。


私の中でも奴は「昔好きだった男」にランクダウンしていた。かなり自然に接していたし、そのころのLINEを見返すとかなりざっくりしているしなにより雑だ。


なのになぜ今こうして唸っているかというと、奴からの脈に対しての条件反射のようなものに近いと思う。完全に返報性の原理がキッカケだ。

 

あくまでキッカケなのでそこ以降は私の自由意思ではあるが、とにかくそのくらい奴からの脈は強い。

 


そうなってくると「告白さえしてもらったorできた後であればどれだけ幸せで嬉しい出来事だっただろうか」というジュンタロウの謎行動がどんどん増えてくる。

それを話して友人に笑い飛ばしてもらったが、やっぱりむなしい。このむなしさの成分が一体なんなのか、正直なところよくわからない。

 

とはいえ、勘違いの可能性がなくはないが嬉しいことには違いないのでここにメモ程度に記すことにする、というかこのブログの存在意義はこれなのだ。どんどん書こうと思う。

 


【ファッションセンス変わってきた疑惑】

 

私とジュンタロウは育った町はもちろんだが仕事のジャンルも違う。

そのためか「普段着ている服」のジャンルも大きく異なっているし、それに連動して好みも違う。

 

もともとジュンタロウはワーク系と呼ばれるファッションを好む。

再会した当初の写真はどれを見ても「なんとなく使い古したっぽいジーンズ」「堅そうな上着」「無造作ヘア」というラフないで立ちだ。職人系の職に就く奴らしいと言えば奴らしい。

 

単純にデザインが好みなのであろうというのは予想がつくが、もう一つ思うのが「大人っぽく、男っぽく見せるため」という隠された目的だ。

 

ジュンタロウは初めて会った頃から「童顔」であるし、やせ型で小柄だ。一般的に言えば男らしいとは言い難いかもしれない。(それ系が好みの異性にはめちゃくちゃ刺さる)

だからファッションが「The 男らしさを表現」という状態になっているしファッション髭を生やす場面もある。

 

それに対して私の好みはいわゆるトラッドスタイルで、特にブリトラを好む。ジュンタロウの好むジャンルとは、つまりは完全に真反対だ。仕事だって頭脳労働で、周りも襟付きスーツだから服も勝手にそうなる。

 

これらの情報を前提として書く。

 

脈などがまったく見当たらなかった頃、雑談程度にジュンタロウにこう話した記憶がある。

 

・カチッと決めたスーツ姿の人間に囲まれた職場環境だが、最近は某ユ●クロの薄いダウンが流行っていてセーターやベストの着用率が下がってしまった。目の保養が減った。
・七三やワンレンの前髪で額を出し、神経質そうな印象を与えるインテリな男が好きだ。

 


もう展開が読めるであろうが、最近のジュンタロウは会うたびトラッドスタイルだし「七三で額を出し、インテリっぽい男」のスタイルだ。

 

似合っていて腹が立つ。

 

これを友人に話したら、うどんを食べていた手を止めてひたすら大爆笑していた。


ちなみに私の好みのタイプは、ズバリ「ない」。だから聞かれてもいつも答えられない。

 

上司から「ミソノは見た目で選ぶタイプじゃないよね」という、勿体ないばかりのお言葉をいただいている。あたかも、私がすごく高潔な人物に見える。

 

男性を見た目で選ばなかったのは、人生の中でジュンタロウの顔が最も見た目的に好みであってこれを超える顔がいなかったからだ。

やはり腹が立つ。

 

 


【サッカーさえも好きになったわ疑惑】

 

大/黒/摩/季女史の超有名曲の一節だ。

 

この曲は、ジュンタロウが前妻と貧乏ながらワンルームで幸せな生活をスタートしたシーンをなんとなく想起してしまい、ここ何か月かで聴けなくなってしまった。やはり羨ましさが否定できない。

だがこの一節の部分のみに対して「うおっ」と超反応している。

 

私はサッカーが好きで、地元チームを熱烈応援していて現地に出向くし、A代表の試合は当然欠かさず観る。

 

よくいるサッカー好き、という程度だがそうでない人から見たらガチ勢というレベルであろうか。

 

ジュンタロウはサッカーについては「まあW杯は観るかな」という、よくいる日本人のステレオタイプだったように思う。

しかし私が試合のたびに大騒ぎをするものだから、いつしか「A代表の試合は通話しながら一緒に観る」というのが慣例となった。

 

ここで事件が起こる。アジアカップは1試合を除きサブスクが独占放送であったのだ。

しかもこのサブスクは恐ろしく高額である。

 

 

 

これももう展開が読めると思う。

奴はサブスクに登録してしまった。

 

 

 

私としては「趣味が共有できるの嬉しいな!」という意味でも嬉しい限りなので感謝しつつ今週末も一緒に観戦前提のスケジュールだ。

 

ちなみにこの通話観戦、誘いは毎回奴からである。

 

その都度で私は顔から火が出そうになっているが、向こうはどんな顔をしているのだろうかといつも思う。

 

私は顔が見られないタイプだし目も合わせられないタイプだ。

しかしジュンタロウは違う。

ものすごく見てくるし、見つめてくる。

 

どんな顔をしているのか、手遅れになってしまう前に一度しっかり見てみたいと思う。