この前の日記の続きである。
告白されてからの初デートはまさかの夢と魔法の王国…手を繋ぐとかはなかったものの私は完全に夢心地である。
開園から閉園までガッツリ楽しんだ後、モノレールが運休したために真っ暗闇&雨と風に当たりながら50分かけてホテルまで歩いて部屋になだれ込み、寝落ちた翌朝から話は再開する。
なんとなくこの日の朝のことを忘れたくないから、若干の下ネタ的な話が入るので苦手な方はここで止めてほしい。
とにかく「あ、これがジュンタロウがする異性への扱いなのか」と驚きの連続であった。
ジュンタロウは朝に弱い。かなり弱い。
私自身が朝型かつ不眠症のため睡眠時間が極端に短いのだが、ジュンタロウは私の倍近く寝る。
一緒に寝たことこそなかったが、お互いの家で泊まりで遊ぶと翌朝奴は私が起きた二時間後にようやく起き上がって活動を始めて……という、これがルーティンとなっていた。
さらにだ、ジュンタロウは体力がない。
私自身は運動習慣があり、奴は車社会の中で生きているための運動不足…というこの差だ。
男女差的な意味でフィジカルは奴の方が上なのだが、体力がないというより体の動かし方が下手で持久力がないとかそういうイメージだ。
だからこの日、おそらく9時頃まで奴は起きないだろうなと勝手に思っていた。
慣れない土地だし、前日は普段の5倍近く歩かされているのである。ドンマイ過ぎる。
私が起きたのは朝6時前だったように思う。
7時半頃からスヌーズ開始となっているアラーム設定であったが、私の方が早かった。私の朝はいつもアラームより速い。
キングサイズのベッドで抱き合って寝ていたはずの私たちはお互いが片手距離間隔程度離れた位置におり、それぞれが自由に爆睡していた。
どうりで気持ちよく寝たわけだ…と謎の納得があった。
疲れもあってか夢も見なかったし、寝返りなども自由にやっていたのであろう。
季節的にも納得だが部屋は既に明るく、起きた瞬間から視界がはっきりしていたので「昨日寝落ちた瞬間から時間が止まっている」という部屋を目の当たりにした。
やはり、ちょっと期待していたのだ。
夢にまで見た彼氏との夢と魔法の王国デート、公式のホテルに一緒に泊まり、抱き合って寝て……
さすがにうまくいきすぎだな、と一瞬で頭を処理したように思う。
色っぽいことは何もなかったなあ…昨日楽しかったなあ…と、感慨深くスマホを見つつぼんやりしていたのだが、ここで一気に空気が変わった。
何の前触れもなくジュンタロウが急に起きたのだ。
私が起きてからほぼほぼ時差がなかったように思う。
「え?起きたの?」と思わず声を掛けたのだが、そのくらい異例中の異例だ。
ジュンタロウは何やらボソボソと話しながら、身体を起こすことなく手を伸ばして私をまたも抱き枕にし始めた。
まんざらでもないし、ジュンタロウは張りのある体をしていて気持ちがいいのでそのままにしておく。
しかし、ここからが昨日までと違った。
抱きしめるだけでなく、とにかくまさぐってくる。
すごいまさぐり方である。
…いや、前の日に自宅で私が狸寝入りしたときと同じ感じであっただろうか。
あのとき私はいろんなことをフルシカトしていたが、今回はバッチリ起きているしレスポンスを返した。
奴の指が顔を触りつつ唇をなぞり割り入り……と、もうこれは「私寝てますけど」が通じない。
その流れでキスもされた。しかも大人なやつである。
それを皮切りに、ジュンタロウの手が際どい方にどんどん進んでいくのがわかった。
このときについていろんなことを省くが、話したことで印象的なものはこのあたりだ。
「起きてる?」
「うん」
これと
「いやじゃない?」
「いやじゃない」
これと
「脱いでいい?邪魔過ぎる」
「明るいよ?大丈夫?」
「もうしょうがないよこうなっちゃったら」
これ。
なにがとはあえて書かないが、こういう会話…というかこういうことをジュンタロウとする日が来るということは夢にも思っていなかったので私はとにかく驚きまくっていた。
結局、朝食ビュッフェの締め切り一時間前までこんなかんじでゴロゴロしていたし、言ってしまえば本番まで進行していた。
途中「きれい」「かわいい」といった褒め言葉が一生分降ってきたし、BL漫画で攻めがするようなキスの嵐もあった。
書いていて「なんだこれ」と思う。
しかし本当に私の身に起きた。
未だに信じられないが、ジュンタロウとそういうことになった。
というここで書くのを一度やめるが、この朝を境に私とジュンタロウの距離感と会話内容が大幅にバグり始めたのでそれについても後で書いていこうと思う。
とっぴんぱらりのぷう