オタクのハートはもう限界だ

ねこ二匹と暮らすサッカー大好きおたく社会人の片思い※年下彼氏にクラスチェンジした!

性的な解釈の相互確認をした

なんとなく「あ、行けそうだな」と思ったのでジュンタロウの家に遊びに行った。
ノープランで行ったため、自然な流れで「俺たちが一緒にいる場合の時間の過ごし方」を多く話した。


というわけで、この記事は「友達以上恋人未満だった二人がパートナーシップを組むにあたり進めていった決め事」を書くために、今回主な議題となった性的な話題が多い。というかそれしかない。
苦手な方はここで読むのをやめてほしい。

 

 

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金曜日の夜に出張先から家にまず帰り、猫の世話をしてそこから出発したから到着は23時。
たくさん寝ないといけないはずのジュンタロウだから「合流するまでに仮眠しておいてね」と伝えたはずだったが、合流してみたら二人して寝不足であった。


「なんか浮かれちゃって寝れなかった」
「食欲もなんとなくなかったけど、顔を見たら急にお腹減ってきた」


ということで、悪い気はしなかったしそのあとも頑張って起きてくれていたから満足である。

とにかく、この週末も人間の三大欲求を全部徹底的に遊びつくした。

セッ〇スに限れば一日一回以上していた。


付き合うことになってから一か月弱、ジュンタロウは人並みかそれ以上にR18な話題やネタ、行動が好きらしくノリがいいので「会えば必ずそういう空気になる」という状態だ。


奴が言うに、セッ〇スはスポーツとかそういう扱いだそうだ。
「究極のコミュニケーションツール」とかなんとか言っていたが、私たちの間にセッ〇スについての温度差がほぼないのであまり問題ないと思う。

 

 

友達期間がかなり長いから人となりはよく知っているし、一体どこから「ミソノ、好き」という気持ちになったのかが不明ではあったとしても、今更「体目当て」ということはないよなというくらい男女の気配が出ても手が出されなかった期間があまりに長いからこそ、この「健全ではなくなった」という変化はプラスに転じている。

 

やはり、付き合ってもいない男女が頻繁に二人きりで会っていてボディタッチもあるよ!という状態には若干の違和感があったのだ。

 


一方で私はというと、実はセッ〇スが超好きというわけでは断じてないし人とベタベタすることもあまり好きではない。
むしろ、このせいでなんとなくパートナーを能動的に作らずいたところもあるほど淡泊だ。


じゃあなぜジュンタロウと一緒にいるとこういう流れになるのかというと、最近納得したのだが私には「一生懸命な人が好き」という性癖があるらしく、つまり「私の上で頑張っているジュンタロウを見るのが好き」なのだ。


だから見たくなるしそのためにしたくなるから、ジュンタロウから誘いがあると「いいよ!オッケー!」と二つ返事である。


なんとなくメタい楽しみ方をしているなと思うのだが、これは完全にオタク体質の人間のモノの愛で方だなと思う。


ジュンタロウの顔やスタイルが好きだからということも起因していると思う。
そういったシチュエーションそのものとビジュアル的なところの鑑賞に全神経を注いでいる気がする。


本当にこれでいいのかよ…と思い、思わず「そういうことだから」と伝えたら

「サッカー好きなのも納得(選手もサポーターも一生懸命だから)」

「フェチとかそういうのないんかと思ったらそんなかんじなのか」

と謎の納得をされた。


だからまあいいかと今回は帰ってきた。


会うたびそういう空気になることを、お互いが「大丈夫かなこれ」と若干不安になっていた(らしい)ことを考えれば大収穫だからだ。


離婚歴のあるジュンタロウにこの話は地雷だと思うし、そういう話題になると遠い目をするので避けていたが「話し合いは重要」というこれは、残念ながらパートナーという関係性における不変の命題なのだ。


仕事中の私はメモ魔だし報告魔だ。
プライベートでもこうあればいいのに…というくらい、プライベートでしかも「彼女という立場での意見」となるとまったく出せなくなるこれはなんなんだと頭を抱えている。


前にも書いたが「私のこと好きとかカワイイとかキレイとか思うのは絶対少数派だしアブノーマルだ」と本気で思い込んでいる。


これはおそらく直ることがないんじゃないか…だから言動が変になると思う…ごめん…とジュンタロウには伝えたが、内心では当然治したいのが最大の願いだ。


そうこうやっているうちに「性欲が弱いというかほぼ皆無なわりに色気のある誘いは断らない」という謎の状況が出来上がってしまったため、今回はそのあたりをしっかりすり合わせた気がする。


結果として「じゃ、お互いウィンウィンってことで!!!!」と爛れまくってOKという謎の共通認識を改めたから、一歩前進である。

 

するとどうなったかというと、ジュンタロウは人前では絶対に接触してこないし手を繋ぐときも「はぐれそうな場合に限る」という状態だったのだが今回は浜辺でバックハグをされた。

 

私自身は「人いないもんねここ」とポロっと言いつつ、真剣に海を見ていたので「そろそろ行こうか」という空気になるまでそのままにしていた。

 

あとあとから「俺、自分でやっといてなんだけどアレ超どきどきした」と言っていたので、奴にとってもブレイクスルーだったのだと思う。

 

肝心のセッ〇スについては、ジュンタロウと私とで性行為の知識差が微妙に埋まらないからそこが面白いなと思う。

 

バツイチなのだから知識や経験は豊富だろうなと思っていたし、案の定体位を変えようとかそういう提案が多いから「くそ、慣れてるな」と勝手に思っていた。

 

しかし「え、そこで興奮しちゃうの!?」という謎のスイッチが入ったり、私がなにかしたりすると「やばいってそれは」と急に大喜びしているので「なんとなく、思うがままにいろいろとやり過ぎるのはやめた方がいいな…」という気がしている。

 

 

というのも今回、ジュンタロウのスイッチを入れてしまった私の発言は「したい」であった。

始めた瞬間からとにかく性急だったし、結局終わるまでいわゆる激しいという状態だったから「なんか元気だけどどうしたの」と聞いたら「したいって言ってくれたの嬉しくて嬉しくて興奮しちゃってるんだよ」と超笑顔で返された。

 

まじか…それだけ「自分がしたいからしてもらってる」と思わせていたのか……

と、ちょっと自分にショックを受けた。

 

思った以上に伝わっていない。

やはり他人同士、難しいことばかりである。

ほぼカップルだった社会見学

夢と魔法の国で告白やらなんやらのお膳立てをしようと思っていたらジュンタロウが先走ったため、私たちの一週間記念はまさかの夢と魔法の王国である。

 

カップルの記念日の類は「最初から飛ばし過ぎると後からキツイよ」というコラムを読んだことがあるのだが、飛ばし過ぎて意味がわからないこの有様を二人で大笑いしているしおいしいと思っている。

 

というこんなスタートであったが一か月記念は「電話で記念品の検討会」であった。
まさかジュンタロウとこんな会話をする仲になるとは思ってもいなかったから、人生何が起こるか本気でわからないなあと改めて驚いている。

 

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再会から2か月した頃、ジュンタロウが再び我が家に遊びに来た。
前回と異なり、特急列車かつ始発で来るという気合の入れっぷりである。

 

このときLINE上に作ったアルバムには「秋の社会見学」と名前がついていた。ということで「社会見学」と呼ぶ。


タイミングとして10月の下旬であったが、このとき対面で会うのは一か月振りといいつつLINEは毎日のようにしていたタイミングであった。
この段階あたりから「一緒に」というような単語が増えていたように思う。


あまり考えないようにしていたが、ジュンタロウの中で私は無事「安心できる枠」に収まっていたようだった。

このころから温泉やらなんやらという色っぽいスポットが話題に出るようになっていたが、ジュンタロウも慎重になっている印象があったから2人してじわじわと様子をうかがっていたように思う。

 

あとから妹に「意見交換くらいせえよ」とあきれられたものだが、ジュンタロウがまだ前妻への未練とか後悔といったボヤキを多くしている時期だったのもありどうしてもその気にならなかった。


自分の気の長さに万歳であるが、同じくらい「そのくらい許せよな」という私なりのワガママでもあった。


そんなこんなで博物館だ。私が幼少から愛する場所であり、県内でも有数のデートスポットである。
この博物館はかなり特殊で、展示物全てを見ようと思うと数日を要する広大さと情報量がある。
だがツボに刺さらないと「つまんない場所だな」という認定を受けてしまうなかなかにハイリスクハイリターンな場所であった。


実は私は、10年前の友達時代にジュンタロウと一緒にここに来たいと思っていた。
「絶対面白いだろうな」と思っていたし、感動とか感想といったものを共有したかったからだ。


当時は結局叶わなかったし、あの頃私たちが会うタイミングと言えば「ジュンタロウが友達を引き連れて遊びに来るとき」だけだったからやはり奴からの脈らしいものはなく、そもそもの実現は難しかった。


だから今このタイミングで来ることになろうとはと、ものすごい驚きと感慨をもってこの日までスケジューリングを進めていった。


結果としては、ジュンタロウは数百枚に及ぶ写真を撮りつつねっとりと展示物を見ていたおかげで全部を周り切ることができなかった。

これに関しては事前に「絶対時間足らないよ」と話していたことがその通りになったのでジュンタロウも大笑いし再訪を誓っていた。


この「絶対また来る」という言葉は、この関係が続く保証がなかった頃の私にとってはすごく救いでもあったし、しかし同時に「なんでそんな簡単に言えるんだよ…」という不安の種にもなった。


私は奴のスマホ画面を見たことがあるのだが(スクリーンショットが届いたときたまたま見えた)そこにマッチングアプリが入っていたのをうっかり見てしまった。


今でこそ消えているだろうが当時は「やっぱり自分は気晴らし相手でしかないかあ」と落ち込んだものだった。

 

このとき「ずるいなあ」と思ったことの筆頭としては「今ここで“彼氏ができたから私はこのへんで…”と去ったら、奴は生きていけるのだろうか」という疑問とその回答についてだ。


聞いたことはないのだが、おそらく奴は生きていけなかったと思う。

 

辛いこと、思わず泣いてしまったことなどがあれば私に連絡をしてきたメンタルよわよわ男だ。

「今までありがとう」と口にはするだろうし、連絡も絶つであろうなとは思うがそのあとどうするのだろうかと心配する気持ちが強かった。

 

とはいえこれも、奴から離れないでいる言い訳に過ぎなかったかもしれないなと今なら思う。


そういう意味ではジュンタロウも都合よく私を使って離れない言い訳にしてくれたなと解釈できるし、イーブンだからまあいいかとフワっと扱うことができる記憶となった。

 

話しは戻って、社会見学である。

 

博物館では、アイスを買ったらそこの係員の方に「カレと二人で食べなよ」と言われておまけしてもらったり、カップルでやるとおもろそうだよねというアクティビティを冷かしてみたり、初めてツーショットを撮ったり……というかんじで、私が勝手にドキッとするようなイベントが多かった。

 

間接キスみたいなのもこのあたりから解禁しまくった。

 

なんだったんだろうなあ~と思いつつ、私の家に帰った後は私が飼う猫と遊びつつ晩御飯にカレーを食べに行き、少しだけ私の家の周りを散歩した。


私の住む場所はいちおうは大都会の類だから、歩くだけでいろいろとある。


都会の少しもの悲しい情緒みたいなものや、煌びやかな大通りの陰にある裏道、そこにひっそり佇む老舗の料亭…といったかんじのものをいろいろと見て周ることができた。


奴に散歩習慣はおそらくないのだが、私たちはよく歩いていろんな場所に出掛けているように思う。

 

10年ほど会わなかった穴埋めのようなことをしているのだろうか。


こういうところにエモさを感じるのは、今はわかっているのだが同じ感性だったからこの時点でそのすり合わせをしていた自分かなりナイスである。


家に帰ったあとは普通に別々で風呂に入り、別々の寝床で寝て、翌朝は朝に弱いジュンタロウの起床を待ちつつ、ショッピングセンターに行って二日目を終えた。


初日が刺激だらけだったから、二日目は低刺激でよかったと感じている。
このあたりで「ジュンタロウの奴、体力ないな」と私も気付き始めたからこれ以降はその手の気遣いもできるようになった。


こうしてお互いを知っていくんだなあとふわふわと考えていたが、ここにきて「ジュンタロウの方が多くこちらに来ている」と気付いた私はこれ幸いと次の作戦に出た。

 

 

「同じ数だけ遊びに行く」という作戦である。

 


ということで社会見学の次は奴の家に遊びに行った。


トラウマやらなんやらでいっぱいのあの家である。

 

案の定、私は使い物にならなかったのだがまたそれについてはそのうち書いていこうと思う。

今もある羨ましさ

前の日記にある「ジュンタロウの家、初訪問」から、ジュンタロウの「え、これ脈?なに?」という言動が増えたように思う。

 

当時のLINE内容はそういう「付き合うかそうならないかという男女特有のイチャイチャ」みたいなのがほほえましいのだが、同時にジュンタロウの離婚調停の話が顔を覗かせる。

だから読み返したいのにできない。

 

ジュンタロウの前妻への嫉妬が取れない…というようなことはずっと書いているのだが、この根底にある私の感情は嫉妬というより羨ましさである。

 

私の20代というのは本当に呪われた期間だったと思うし、私はジュンタロウの前妻と同じ精神疾患を患った経験があるのだがこれについても守ってくれる人や味方はおらず、とにかくひとりで駆け抜けたように思う。

 


このときに寄り添ってくれる相手がいて、しかもジュンタロウだったんだなと思うと羨ましくてしょうがない。

 


通勤費の捻出もできず、暗い街中を一人でとぼとぼ歩いて帰っていたあの夜


とんでもなくおそろしい取引先に相対し、

心無い言葉を真に受けてベンチで泣いていたあの氷点下

 

世間が大晦日スタイルで祝い、楽しんでいた中

「自分の未来はどうなるんだろう」と頭を抱えた新年号発表の夜

 

唯一の親友が結婚を決め「人のもの」になっていったあの複雑な期間


誰かに一緒にいてほしかったし守ってほしかったこれら期間、ジュンタロウを独り占めできた女性がいたのだと思うと本当に羨ましい。

 

あの頃の自分について考えるととにかく惨めだし、なんであんな悲しい想いをしていたのだろうかと疑問しかない。
私の人生、なんだったんだと悲しい気持ちになる。


とはいえだ。
同じくらい楽しいこともあった。

 

海外で一人旅をしたり、スーツを着て全国各地へ出張に飛ぶというような世界を股にかける経験、都会に家を買って都会暮らしを楽しむこの経験…これらはジュンタロウと結ばれていたら実現していなかった私の人生の一幕なのだ。


私自身のステータスは「底辺」のそれに近く、学歴フィルターには間違いなくひっかかるし、仕事も上手くいったとは思えない。


なのに、はたから見る今の私はおそらく「人生を謳歌する人」だろうし「賢そうな人」「デキる人」にカテゴライズされていると思う。

 

守ってくれる人がいなかったからこそ、私は自分自身を徹底的に鍛えることができた。

次の世代に同じ想いはさせないという覚悟のもとで働く気概も身に着いた。

 


憧れた大人の姿そのものだ。

 


今のジュンタロウも、今の私については「カッコイイ」と評してくれている。
だからこれでいいんだと、なんとか自分を納得させている日々である。

 

 


……という、この納得がない頃の自分の心は冗談抜きで地獄の底であった。

 

 


脈ありっぽいことを言ってくれる
質問をたくさんしてくれる
あれがしたいこれがしたいと伝えてくれる…
なにかあれば常に「一緒に」という言葉がセット


好きという感情が伝わってくるのに決定打がない。
これがあまりに辛すぎて、私は新しい恋をしようとマッチングアプリを同時に使用していた。
ジュンタロウと上手くいかなくてもこっちで心の平穏を得ようと考えていたのだ。完全に保険である。
すると意外にも、6歳くらい下の男性とのやり取りがあったりするものだから絶妙な自己肯定感の保ち方ができていたように思う。

 


おまえ、早くなんとかしないと、私は別の誰かのものになってしまうぞ。

 


そういった心の中の脅迫は常に行っていたからこそ、ジュンタロウに対してかなり安定した対応ができていたのだと思う。


それがジュンタロウにとっての「安心感」となったのなら作戦通りというやつだ。

前妻が奴に与えられなかったものだからだ。

 


とはいえこのときの私は趣味がなくなり、家に帰るとつねに恋愛系ユーチューバーのオンライン恋愛講座ばかり見ていた。

 

とにもかくにも必死だった。


そんな中で「電話しよ~」「遊び行く~」と軽々しく言ってくるものだから腹が立……たなかった。ひたすら疲れた。惚れた弱みというものだと思う。

 


というかんじのことをしていたら、ついにジュンタロウが家に来る日がやってきた。
県内の博物館に行く約束をしていたのだが、奴はなんと始発でやってきた。

 


私に対して時間とコストをかけるようになったな…と感じたのはこのあたりからだ。


接触から2か月、再会から1か月。
今思えばまあまあハイスピードだ。


婚活でいうセオリーの「3か月で告白」というあれについては叶わず結局倍かかるのだがちょうど3か月目で明確な出来事も起きているので、やっぱり恋愛テクニックとかセオリーといったものは存在するのだなと強く感じている。


博物館とそのあとのカレー屋、翌日のショッピングモール散歩についてはまた後で書こうと思う。

地獄のはじまり

「限界オタク」が「年下溺愛彼氏に夢中なアラフォー」になって一か月が経とうとしている。
我ながらものすごい変化である。


少なくとも去年の今頃はこうなるだなんてまったく予想していなかったし、そもそもジュンタロウは「過去好きだった男」でしかなかった。
人生、何が起こるかわからないなあとしみじみ感じる。

 


こんな意味不明なオタク人材をジュンタロウがなぜ気に入ってくれたのは本気で謎だ。

 


しかし「ん?脈か?」と感じるイベントはちょこちょこあったな…と、去年の秋ごろを振り返ると正直思う。
都度で自己防衛から「いやいや勘違いしたらだめだ」と自分に言い聞かせていただけである。


そのイベントがいつだったかというと、一番最初に再会&サッカーを観たあのタイミング周辺である。


そう、再会してからわりと早い段階だ。

 


10年以上振りに再会してサッカー観戦をした翌週、私はたまたまジュンタロウの街に泊まりで出張で来ていたのだが、それをジュンタロウに伝えると「晩御飯でもどう」と誘ってくれたのだ。
そのとき男女の空気感は……なかったと思う。

 


地元の人が愛するという食堂に連れて行ってもらったのだが、ハヤシライスについてきた福神漬けに大喜びしたらそれに対してジュンタロウが大ウケしていたということが非常に印象深い。

これについては未だにジュンタロウがネタにしてくるので、よっぽどだったのだと思う。


ごく普通のノリで晩御飯を食べた後は「大量に梨があるから」とかいう、よくわからない理由でジュンタロウの家にお呼ばれした。


「いいよ、どうせホテル帰るだけで暇だし」と二つ返事で了承したものの、正直に言えば気が気でなかった。


だってその月の初旬まで前妻がいた家である。

※ジュンタロウは前妻が家を出るまで2か月近く実家に避難していたらしいが

 


いつ前妻が急に訪れてきてもおかしくない
家の中で前妻の気配がどう目に飛び込んでくるんだろうか
もし見つけたらそのとき自分がどうなるのか

 


まったくわからない。
とにかくひたすらに緊張していたように思う。

 


実際に着いてみると、築浅の美しい家があったのだが中は散らかり放題であったため私の心配は若干飛んだ。


私の記憶の中にあるジュンタロウの家(実家)は物が多く、整然とはしているが雑然とした……そんな「日本によくある一般家庭」の姿だったから、散らかっている状態にはあまり驚かなかった。


「よくここに友人を呼んだな」という驚きがまずナチュラルに浮かんで、そして一瞬で消えた。
謎の納得があったし、そのうえで少し「いいぞ、いいぞ」とほくそ笑むこともあったのだ。


奴は私に素を見せている。
心が安らぐ相手だと思っている。
これは私にとって、腹黒い考え方であるが都合がよかったのだ。


今だからこそ言えるが、再会して「やっぱかっこいいな」と感じた私はジュンタロウと「良い仲」になりたくてそれなりに頑張った。


再会した2023年9月から、告白された2024年4月までずっとである。

 

我ながら気が長いなと思う。

しかしそのくらい必死であった。告白された日に寝込む程度には必死であった。


ここ10年で何度か男性との交際はあったし正直に言うと私はモテたのだが、「心から好き」と思える相手はいなかったように思う。
彼らは愛情深く私を想ってくれていたし、みんなルックスも年収も悪くなかった。


しかしやはり、基準としてジュンタロウがいたのだ。
この年月を超えた再会に縁を感じないわけにはいかず、私は燃え上がっていたように思う。


その男が今、私の近くにいて根城にまで招き入れたのだ。
逃がしたくないという想いはとにかく強かった。


このときも、特に何も気にしないていで「素敵な家じゃん」と言っていたが、とにかく聞かされるまでは前妻について触れずに「私と楽しく時を過ごすこと」に集中した。


それが功を奏したのかなんなのかはわからないが、テレビも付けずジュンタロウとはひたすら喋りまくったように思う。

 

正直、何を話したのかはさっぱり覚えていないのだがダラダラと喋って梨を食べて、気付いたら夜中の1時頃であった。

 

 

「時間があっという間だ」

 


この言葉をジュンタロウは幾度となく繰り返すことになるのだが、このときが初だったように思う。


一緒にいてストレスが一切なく、時間を忘れる相手。

私は自分がそうであるよう願っていたわけだが、ここは作戦抜きで「何もしなくてもそうなった」という状態であった。

 


やっぱり好きだなあ~と思う程度に、ジュンタロウとの時間は穏やかであった。
宿泊先のホテルまで送ってもらい、このときはそれで解散となった。

 

 

「ん?脈か?」のポイントはこのあたりからだ。

翌日、仕事を終えて自分の街に帰る新幹線の中で「来月猫に会いに遊びに行く」と連絡があったのだ。

「え、来てくれるの」と思わず返したのだが奴は本気らしく、この流れに「え、なんで?……ん?(私について何か考えが変わった?)」と意識せざるを得なくなったのだ。

 


ナイスな夜を過ごしたなあと、この流れに疑問を抱きつつも内心でガッツポーズをしながら帰路についたものだった。

 

 

……というそんな中で「それはどうなんだよ」と驚いたことがあった。


時は少し戻り、ジュンタロウの家での出来事である。

 

10年以上前の友達時代、私がジュンタロウに送った手紙やお土産の送り状といったものが「俺、モノを捨てられなくてさ」という言葉とともにクローゼットから出てきたのだ。


確かにかつての私は送ったが、それは奴が当時住んでいた実家宛てだ。
この家に送った記憶は一切ない。

 

まさか…わざわざ実家から持ち出してこの家でそれらを保管していたというのだろうか

…と、いまだに疑問を抱いている。

 

前妻が「彼女」であったであろう頃、ジュンタロウはLINEがそっけないときとそうでないときのギャップがあった。
おそらく、LINE打っているその同じ空間に彼女がいるときといないときの差であろうなと思う。これは当時の私も感じていた。


おいおい大丈夫かこいつは…と当時少し心配したが、結婚報告とともにこれが一切なくなったため「既婚者モードに切り替えたんだな」と勝手に納得していた。


「家を建てるから遊びに来てくれ」と言われて、完成報告を律儀に待っていたのだがそれもなかったから「ああ、奥さんが嫉妬深いんだな」と思い、これ以降ジュンタロウが「過去の男友達」にシフトチェンジしたし私からも連絡しなかった。


とはいえだ、いろいろと重複期間がある。


最初の連絡で「結婚後は異性とやりとりはしなかった」と言っていたが、交際時代に限れば私と連絡を取っていたし、私からの遺物(?)を大事に保管していたのは結婚後も変わらずということになる。


なんだそれは…私はお前のなんなんだ……いや、家に招くための住所の控えのためだろうよとは思うけど……


というこのモヤモヤはおそらくずっと持ちっぱなしであろうなと今でも思う。
そこまで私のことを忘れられなかったのかよと、嬉しくも悔しい気持ちが否定できない。


前妻に対しては嫉妬が未だ否定できないが、こういう意味で爪痕を残していたという事実には少しだけほろ苦い感慨がある。


これが、今もたまに思い出しては「なんなんだあれ」と首をかしげるジュンタロウミステリーである。

 


こんな出来事があったのが去年の秋口なのだが、これ以降日が重なるにつれジュンタロウの言動や行動が若干変化していく。

 

私が家にお邪魔した翌々日出発したという同僚との傷心旅行の報告は都度で入ったし、写真も送り付けてきた。


さらには

「ミソノの家がキレイすぎた、触発されて掃除が習慣になってきた」
「脱衣所やトイレのマットを変えた」
「ミソノがスリッパユーザーだから買っておいた」

等々、奴が家のマイナーチェンジの報告を繰り返しまくるようになっていったのだ。


LINEに関しては毎日で話題はおはようから寝落ちまで、前妻の愚痴からなれそめネタまで……天国と地獄を行ったり来たりだ。


脈なのか独り言なのか気晴らしなのか、区別がまったくつかず「なんなんだよあいつ」と、オタクが頭を抱える半年はこうして始まった。

楽しかったよというただのただれたメモ

夢と魔法の王国明け、妹に土産を渡しに行ったのだがその待っ最終にジュンタロウが「ミソノロスだあ」と言い出したから慰めたり構い倒したりといろいろしていたら気付いたら春が終わった。

 


奴は完全に私に沼っている。悪い気はしない。

 


そんなこんなで、4月の「春が嫌いなミソノを甘やかすていで構ってもらいまくる期間」が終わっているわけだが今はどうかというと


「話したり会ったりするのに理由がいらないって最高だよね」


とLINEで伝えたこれが奴的に大ヒットだったらしく、なにかとこれを口実に話しかけてくるし電話したがってくるし遊びに来たがるようになった。


なぜ自分がこれを口走ったのかもはや記憶の彼方だが大ラッキーである。当時の私、超ナイス。


あわせて、職場での私はいろんな意味でおいしいポジションに就いており出張のタイミングや行先の自由度が高い。


だから職権を乱用して4月下旬のGW前半に仕事とかこつけてジュンタロウに会いに行きそのまま数日間滞在して遊びつくした。

 


偉くなっておいてよかったと心の底から思う。

 


というか本当に、私が今の地位やら仕事やら給料やらにたどり着いたのはこのためじゃないかとすら思う。

 

そのくらいあまりに都合がいい。


偶然起きた事象が本当にただの偶然か、なんらかの力がはたらいた縁や運命といったものなのか、こういうとき私は後者を信じる。


だからこそこの再会やそのあとの発展、今現在に至るまでの流れはなにか力を感じるし、ゆえになんとなく「巡り巡ってやってきたこれは手放すべきではないな」と強く思う。


そうして出来上がったのがこの「彼氏に必死なアラフォー女」なのだが、その愛おしい彼氏様が「最高にいい」と言ってくれているのでよしとする。


こうしていると、ジュンタロウから散々聞かされた元妻とのラブラブ新婚生活やら結婚にまつわる各種イベントネタやらなんやらを思い出して「クッソ」と思うのだがそれを帳消しにするために「負けるかあ」の気持ちで私も奴に甘えるという権利を、私は手にしている。

 

ジュンタロウはスキンシップが大好きな甘えん坊溺愛彼氏とかいう、意味不明なレベルでの「甘えたいタイプ」だったので全力で迎え撃つだけで望む環境が手に入るのだ。

 

楽勝である。

 

 

これを踏まえたGW前半は、とにかく本当にひどかった。

 

 

気付いたらベタベタしていたし、お互い触り合っていたし、ジュンタロウがニヤニヤ顔で近づいてきたら「抱きしめたい」のサインだったから喜んで迎えた。

 

 

家族風呂…という完全なR18展開から始まり
高速道路を使うレベルの距離での健全な遠出
映画鑑賞…を途中で放棄するレベルのイチャイチャ
エ口漫画かよという流れで始まるあれそれ
人前では「スン」とすましているのに家のドアを閉じた瞬間のげろ甘…

 


どうだ!私が世界で一番このイケメンとイチャイチャしてるぞ!!!
そんな気分である。

 

 


「こういうの、キライなタイプだと思ってた」と言われたが、私は「彼氏とベタベタする・しないはどっちでもいいタイプ」でこだわりがない、ニュートラルタイプなのだ。

 

自分の器用さに感謝である。

 


とはいえ「え、もしかしてそっちの私の方が好みだったんでは…」とちょっとヒヤヒヤしたのでそこは伝えた。

 


「ベタベタしたいとかしたくないとかそういう行動が目的ではなく、

一緒に楽しく過ごすことが自分の目的だからしたいことをしてくれたらいい」


「これが八方美人とか主体性がないとか、オンオフ問わず言われやすい所以だけどそれでもいいか」

 


ジュンタロウは無言で抱きしめてくれたように思う。
よかった、ひとまず冷められてはいないようだ。

 

こういうところでオタクは急にビビるのだ。

恋愛偏差値一桁をナメられては困る。

 


そう、私は結構な二面性があるしギャップがある。たぶんツンデレの中でも「ツーーーーーーーーーーーーーーーーーンデレ」くらいの割合のそれだ。

 


所属カテゴリ「バリキャリ」だが私生活がポンコツ…というこれについて明らかにジュンタロウの食いつきがよかったことを思えば、そもそも心配なかったかもしれないがオタクはとにかく基準がBLなのだ。手加減してほしい。

 


それに、私の片思い歴は20年なのだ。絶対に失敗したくない。

 


ジュンタロウは「友達としてのミソノ」を知っていても「女としてのミソノ」を知らない。
このチキンレースはしばらく続きそうである。


ともかく、GW前半はただれにただれまくった。
最高の連休である。

時間がかかった奇跡

結局、夢と魔法の王国を中心とするめくるめく春の旅行は「前日入り~翌々日」という意味不明なロングランとなった。


本当は、夢と魔法の国から帰ってきたその日のうちにジュンタロウとは解散する予定だったのがだ延泊→その翌日に帰るはずだったジュンタロウが新幹線を降り過ごて乗換に失敗したため結果としてまた戻ってきた。

 

過ごし方の無計画さが学生時代のノリである。正直に言えばものすごく楽しかった。

 

また、勝手に私のポイントがどんどん上がっていく流れにもなっていたのでまんざらでもなかった。


私は仕事柄、遠出がかなり多い。


スケジュールも過密になりやすいので「段取り上手」だとか「不測の事態に慌てない」とかそういう評価を貰う場合が多く、今回もそれがかなりうまいこと作用した。


さあどんどん私に惚れろ…!とニヤニヤしていたのだが、ジュンタロウに関しては「カッコよく去りたかった…」と落ち込んでいたのがなんだかかわいそうであった。


かわいそうであったが、私からしたら棚ぼたでしかなかった。
そのくらいこの4日間、10年の空白がチャラになるくらい良い想いはさせてもらったように思う。

 


お揃いの服でデート

トラブルが起きても文句を言わず「これもまた思い出だよね」とか言いながら手を繋いで仲良く歩く

家の近所の食堂でご飯

小さなシングルベッドで並んで一緒に寝る

ソファでいちゃつきながら映画を観る

………

 


書けば書くほど「奴が一番かっこよかったであろう20代を独り占めした女がいるのマジ嫉妬するわ」とモヤつくが、この楽しい時間真っ最中は不思議とそんな感情が消えている。

 


そのくらい、ジュンタロウは真剣に私を想ってくれているなという実感がある。

 


こんな想いをする未来が待ち受けているなどと、少なくとも去年の今頃まではまったく予想していなかった。とにかくビックリだ。

 

もしなにかそういう未来があったとしても、ジュンタロウが相手だとは思っていなかった。

 

「人生、何が起こるかわかんないな」というのは、同人誌を作っていたときにたまたま知り合ったジャンル大手と合同誌を作ることになったときに散々口にしたが、まさか恋愛沙汰でもそうなるとはと驚きおののいた。


なぜ私がここまで驚いているかというと、ジュンタロウが必要以上に甘いのと私自身がずっとジュンタロウについて「あれ以上好みの男は出てこないだろうな」と長年思っていたこと、そして私が自分に自信を持っていないことといった複数の事情が複合的に絡み合っているためだ。

 


何度鏡を見ても私はちびデブだし、目は小さいし、なんとなく笑顔が気持ち悪い。自分の低い声も嫌いだ。好きになれる要素がまったくない。

 


だから、思わず聞いてしまった。

しかもよりによって、いわゆるイチャイチャしているときにだ。

 


「何かの間違いじゃないかと思ったし、正直に言うとまだ思ってる、本当に私とこうなってよかったのか」

 


これを口にしたらジュンタロウが一瞬、息をのんだような気配になったのがわかった。

 


しかしすぐに「間違いじゃない、絶対に違う」と穏やかな口調で返事をしてくれたように思う。

 


そのとき、結構な深い質問をしたはずの私だったが「そっか」と生返事でスルーした。


そのくらい、ジュンタロウのスキンシップはやや激しめなのだ。物事を考えている暇がない。何にも集中できない。

 


結局この話題に関しても後々引っ張るのだが、あんまりに言い過ぎると奴に嫌われてしまうかもしれないから控えめにしたいと思う。

 

とにかく、告白そのものが対面でなかったために「どうしよう顔見れない」とか言っていた奴であったが、一線を越えてしまえばあとはゲロ甘溺愛彼氏であった。


要した年月とこの都合が良すぎる流れ、漫画にしたら売れると思う。

もはやノロケ

そんなこんなで初〇〇〇を済ませた私とジュンタロウだが、その瞬間から距離感が見事にバグりだした。

 

もともと、ビュッフェで食べ物を選んでいたら迎えに来るとか足の爪が割れているのを見て整えてくれるとか、よくわからない方向でその庇護欲的なものを爆発させていたところはあった。

 

ここにきてまた「今までこいつは一体どこにそのクソデカ感情を隠していたんだ……」というような言動と態度を、ジュンタロウは取りまくった。

 

まず、とにかくキスの量と場所がすごい。ちょっとここには書けないが「洋画かよ」と思う程度のシーンが広がった。


あと、先日の日記にも書いたが奴はとにかく「こんな小さな体で」というところがすごくツボっているらしい。
私自身、背は低いが横幅はそうでもない。いわゆる骨格ストレートなので身体には厚みもある。


しかし奴から見ればお構いなしである。あばたエクボ状態だ。願ってもないが「おいおいさすがになんかフィルターが厚くないか」とヒヤヒヤする。


こういう想いもあって距離感がバグっているのだと思うが、抱きしめてくる角度は本気で縦横無尽だし場所もエキセントリックだ。

 

洋画でしか見られないようなシーンをこの目でしかも主観で見るとは…とドン引きに近いドキドキがすごい。

 

書かないと忘れちゃうな…寂しいな…と思ってはいるのだが、書くとどうしてもアカン雰囲気になるので避けているという現状だ。

 

ただジュンタロウは「男らしさ最大値」なので『人前でイチャつくなど言語道断』とばかりに人前のある場所では徹底的に避けてくる。

 

夢と魔法の王国を後にした私たちは浅草見学に行ったのだが、ここで手を繋いだのは超混雑する有名な境内だけであった。

 

なんや、意外と理性的だなと拍子抜けしたが「そういえばこいつは大和男児であった」とふと思い出し、いつも通りに過ごしていたように思う。

 


そんな状態の浅草から私の自宅に戻り、そこからジュンタロウは自身の自宅に帰る予定だとばかり思っていたのだが延泊するとのことでその夜も私の家に泊まることになった。


ここでの距離感バグが個人的には一番すごかったと思う。

 

ソファに隣り合って座ることはあっても手を伸ばしてくることはなかったのに、肩に腰に手に足に…と伸びまくってくる。手の甲にキスをされる。近づいてきたと思ったらそのまま抱きしめられる……
少女漫画もビックリである。

 


よく半年以上、何事も起こさなかったなと感心してしまった。

 

確かに、二月までは「何か起こすと不倫だぞお前」という状態ではあったのだが、やはりここは男らしい正義感が行動に出るのを止めていたのだと思う。


むしろ暖めていたからこそのこれなんだろうか、悪い気はしないな、ふふふ…とほくそ笑んだ。

 


しかしここで私は唐突に不安になった。

 


ここまで愛情を注いでもらえるほど、私自身が魅力的とは自分で到底思えないのだ。

 


夢と魔法の王国の写真を見れば不細工そのものだし、言葉遣いだってキレイとはいえない。声も低いし、スタイルも悪い。

 


というか、コンプレックスのせいで実際に「何かの間違いじゃないか」と何度か口走った。
ジュンタロウはあのときどんな顔をしていたのかな、とこれを書いている今は思う。

 


こういう自分へのこじらせについてはいつか話さねばならないな…と思いつつ「嬉しいよ、私も好きだよ」とひたすらに伝えながらウェルカムモードを解かず、自分好みでしかも良いにおいがする男をデロデロのグニャグニャに甘やかすことに専念している。